
TOEICとTOEFLってどう違うの?

どちらを受験すればいいの?

TOEICとTOEFLを比較したい。
そんなお悩みを解決します。
全国的にも世界的にも英語力を測定するためのさまざまな試験があります。
なかでもTOEICとTOEFLは単語を書いたときに3文字目まで同じスペルなので、一見似たようなテストであると思ってしまいがち。
しかし両者は、かなり異なってきます。果たして、2つの試験にはどのような違いがあるのでしょうか。
そこで、今回の記事では以下の内容について解説します。
- TOEICとTOEFLとは!概要についてサクッと解説
- TOEICとTOEFLの違いを比較!7つの観点から解説
- TOEICとTOEFLはどちらの受験がおすすめ?目的別に解説
違いを知って、ぜひ試験で目標スコアを達成しましょう。
TOEICとTOEFLとは!概要についてサクッと解説
TOEICとTOEFLは英語の試験という点では共通しているものの性質が全く異なっていると考えると分かりやすいのではないでしょうか。
こちらでは、2つの試験について解説します。
- TOEICとは
- TOEFLとは
それぞれ詳しく見ていきましょう。
TOEICとは
TOEICとは、Test Of English for International Communicationの頭文字をとったテストです。
アメリカの非営利団体であるETSが開発し、日本のIIBC(一般財団法人国際ビジネスコミュニケーション協会)が運営しています。
知識や教養としてではなく日常生活やビジネスシーンで使われる英語力の測定を目的としたテストです。英語を使った実際のコミュニケーション力を測る点に重点が置かれています。
日本において最も多く受験する英語のテストで、年間の受験生が200万人を超えています。また世界でも160か国でテストを実施。
受験者の規模も大きいことから、日本の企業や学校が英語力をチェックする指標としてTOEICを採用しています。
TOEFLとは
TOEFLとは、TOEICと同様に非営利教育機関であるETSによって開発された試験です。また、運営場所はCIEE(国際教育交換協議会)という団体が行っています。Test of English as a Foreign Languageの略です。
TOEFLは大学や大学院といったアカデミックな環境で必要とされる英語力を測ることを目的としたテストです。そのため、多くの学術的な題材やテーマが取り扱われ、また学校生活でよく耳にするような英語が主に出題されます。
英語圏で使われることが多く以下のような国で活用されます。
- アメリカ
- カナダ
- イギリス
- オーストラリア
- ニュージーランド
また、日本でも様々な場面でスコアが利用され、具体的には以下の通りです。
- 大学入試
- 単位認定
- 教員採用試験
- 公務員試験
- 国際機関の採用
世界的に英語の技能を測る指標として、有名であると言えますね。
TOEICとTOEFLの違いを比較!7つの観点から解説
TOEICとTOEFLではどのような違いがあるのでしょうか。
こちらでは7つの観点から解説します。
- 受験目的
- 試験内容
- 難易度
- 試験時間
- 受験費用
- 受験資格
- 実施場所
それぞれ詳しく見ていきましょう。
受験目的
TOEIC | 主に就職活動や転職活動 |
TOEFL | 主に海外留学 |
自分の受験する目的がTOEICとTOEFLではかなり違ってきます。
この違いは、そもそものテストの測定内容にあり、以下の通り。
- TOEIC:日常生活やグローバルビジネスにおける英語力の測定
- TOEFL:英語圏の大学や大学院に入学して学業を修めるのに必要な英語力の測定
自分がなぜ受験するのかを必ず明確にしておきましょう。
試験内容
TOEIC | 2技能のみ |
TOEFL | 4技能 |
TOEICでは一つの試験で全ての技能を測るわけではありません。測定する技能によって、受けるテストが異なってきます。
- L&R:リスニング(聞く)とリーディング(読む)の力を測定
- S&W:スピーキング(話す)とライティング(書く)の力を測定
話す能力や書く能力を図るには別途、試験が必要です。
一方、TOEFLでは一度の試験で4技能を測ります。TOEFL iBTを例に出すと以下のような感じ。
- Reading
- Listening
- Speaking
- Writing
TOEFLでは英語で必要なスキルを4つとも、きっちり対策した上で試験に臨みましょう。
難易度
難易度は狙うスコアによります。いずれのテストにしても7割以上を目指すの場合、かなりの努力が必要と言っても過言ではありません。
英語力の指標としてCEFRと呼ばれるものがあります。その基準で比較すると、B2以上のレベルを狙う場合、以下の点数が必要です。
- TOEIC:リスニングとリーディングで約8割以上
- TOEFLは:6割~8割弱
自分の目標とするスコアを絶対に決めておきましょう。
試験時間
TOEIC | 2時間 |
TOEFL | 3時間 |
TOEICはリスニングとリーディングだけの試験のため、TOEFLと比較すると所要時間は短いといえます。とはいえ、集中力を持続させるのはかなり困難と言っても良いですね。
時間設定は以下の通りです。
- リスニング:約45分
- リーディング:約75分
一方TOEFLは約3時間とさらなる時間と集中力が必要。時間配分は以下の通り。
- リーディング:54分~72分
- リスニング:41分~57分
- 休憩:10分
- スピーキング:17分
- ライティング:50分
受験費用
TOEIC | 7,810円(税込) |
TOEFL | US245ドル |
TOEICの受験申込をすると、1年後の同月から3ヵ月間に実施されるテストのうち1回が割引価格で申し込めます。
また、この割引サービスを利用して受験することで、その翌年にも同様の割引が適用されるため、リピート受験される方にはお得なシステムですよ。
TOEFLはアメリカをベースとした試験です。そのためUSドルで費用が設定されているのが特徴。
為替レートによって変動するため、日本円で何円と一概には言えません。とはいえ、目安としては1回あたり25,000円前後と考えておくと分かりやすいのではないでしょうか。
TOEICはTOEFLと比較すると、約1万円違ってきます。しかし、TOEFLは英語における技能をすべて一度のテストで測定するため、費用対効果を考えると大差ないですね。
注意点は、予告なく変更される可能性があること。そのため、公式ホームページをぜひチェックしておきましょう。
受験資格
TOEIC | 特になし |
TOEFL | 特になし |
ぜひ、自分自身の英語の実力を試してみてはいかがでしょうか。いずれの試験においても、受験資格はありません。
受験料を支払えば、受けられるのでぜひ活用してみてはいかがでしょうか。
実施場所
TOEIC | 大学や専門学校などの校舎 |
TOEFL | テストセンター |
TOEICはマークシート形式のテストである一方で、TOEFLはコンピューターで行われるものなので両者の違いをぜひ押さえておくと良いですね。
とはいえ、コロナウイルスの影響で、実施場所の制限がかかっているケースも。必ず公式のホームページを確認しておきましょう。
TOEICとTOEFLはどちらの受験がおすすめ?目的別に解説
TOEICとTOFELの違いを踏まえて、どちらの試験を受けるのが良いか考えてみましょう。
こちらでは目的別に紹介していきます。
- 就職活動
- 転職活動
- 大学院入試
- 海外の大学進学
- 海外留学
それぞれ詳しく見ていきましょう。
就職活動
就職活動しようと考えている場合、まずTOEIC L&R試験を受けるようにしましょう。日本の企業で求める英語試験はTOEIC L&R試験であるのが現状です。
点数が取得できれば企業にアピールできたり、英語力を持っている人と評価してもらえたりします。また、会社の中には英語で面接が行われることも。そのため、応答を十分に出来るように英会話能力を高めておくと良いですね。
就職活動ではTOEICの点数をきっちりと取れていれば、他の方との差別化ができますよ。
転職活動
転職活動についてもTOEIC L&R試験の一択です。一方で、新卒時の採用との決定的な違いは以下の通り。
- 新卒採用:ポテンシャルを重視(可能性を求める)
- 中途採用:実務経験を重視(即戦力を求める)
特に中途採用の場合、実際の仕事の中で英語を活用してきたかどうかが問われます。
万が一、実務で英語を使っていない場合、TOEIC L&R試験で最低でも700点以上のスコアを転職までに取っておきましょう。
キャリアアップを図るにはTOEICのスコアは必須と言えますね。
大学院入試
大学院への進学を考えている場合に関してはTOEICおよびTOEFLのどちらを取得しても問題ありません。
ただし、自分の受験する大学院が採用している試験は必ずホームページにて確認しておきましょう。
- TOEICのみ
- TOEFLのみ
- TOEICとTOEFL両方必要
TOEICやTOEFLの両方を持っておくに越したことはないため、時間の許す限りどちらも学習しておくといいと言っても過言ではありません。
海外の大学進学
海外への大学進学にはTOEFLを受験するしかありません。
複数の受験地で毎月に何度も実施されている上に、申込みが4日前までならできるため非常に便利です。
TOEFLはテスト協会から直接学校へスコアを郵送する必要があります。そのため、事務処理に予想外に時間がかかることも。
少なくとも4か月前までに受験して、余裕を保って手続きをしておきましょう。
海外留学
海外留学の場合は、断然TOEFLの一択です。受験が必須といっても過言ではありません。
現地で英語を使う以上、4つの技能を兼ね備えている必要があります。
留学を視野に入れている方はTOEFLを受験しましょう。
今回の記事では、TOEICとTOEFLの違いについて比較してきました。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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